2016年12月19日
(株)コムテックス(大阪市北区南森町2-4-36、設立 昭和38年1月10日、資本金9,990万円)は12月7日、大阪地裁より特別清算開始決定を受けた。
負債総額は平成27年9月期末時点で83億3,214万円であるが、商取引上の債権債務は事業譲渡し、平成28年3月には本社不動産も売却しているため、負債総額は大幅に減少している模様。
同社は、写真製版印刷関連の機材および資材の販売会社。画像処理ソフトや機器など先端の技術と機材を世界各国から導入し、大手印刷会社などに販路を築いて業容を拡大させてきた。ピークとなる平成4年9月期には、売上高202億7,478万円を計上し、億単位の収益を上げていた。
以降、業績は長期にわたり下降線を辿り、平成19年9月期には売上高100億円を割り込み、収益も後退。その後も業況に改善は見られず、平成27年9月期の売上高は65億7,816万円に留まり、不動産売却損にともなう特別損失の計上で10億8,460万円の最終赤字を計上。また、この間、業績の後退により金利負担も吸収できず、7期連続経常赤字の展開が続いていた。
そうした中、平成28年2月、富士フイルムグループ企業である富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)の100%出資子会社であるFFGSグラフィックサプライ(株)(東京都北区)が印刷関連事業を継承し、経営統合することを発表。その後、3月には本社不動産を売却する一方で、商取引にかかわる債権債務をFFGSグラフィックサプライに引き継ぎ、7月31日の株主総会の決議によって解散していた。
(東京商工リサーチ調べ)