2016年10月24日
(株)小藤印刷(栃木市平井町485-6、設立 昭和59年8月、資本金4,500万円)は再度の資金ショートを起こし、10月20日、行き詰まりを表面化した。
同社は、業歴40年を重ねる印刷業者。設立当初は地元商店のチラシ印刷を主力としていたが、量販店との競合にともなう地場商店の業績悪化やコピー機の性能向上等で営業環境が徐々に悪化。バブル崩壊後の業績悪化が顕著となった平成5年7月期には数千万円規模の赤字を計上したが、その後はタウン誌や遊技場関連および求人広告の印刷受注を獲得し、業績回復傾向に向かっていた。
これにともなって、高性能印刷設備を導入したほか、平成25年8月に新工場を稼働させたが、一連の資金を金融機関から調達したことで借入金への依存が高い状況が続いていた。また、紙等の資材価格上昇が経営を圧迫し、資金環境は急速に悪化。近時は関係筋等の支援を受けて業態を維持していたが、厳しい環境下で業況が改善することはなく、今回の事態に至った。
なお、関係者によれば現在も工場は稼働している。
負債総額は、約8億5,000万円(平成27年7月期決算時点)。
(東京商工リサーチ調べ)