2016年2月17日
(株)太洋社(東京都千代田区外神田6-14-3、登記上:東京都中央区銀座2-2-20、設立昭和28年8月、資本金1億8,000万円)は2月5日、自主廃業の準備に入った旨の通知を取引先へ送付した。
同社は昭和21年3月に創業した中堅の出版物取次業者。書籍・雑誌のほかCDなどのメディア、雑貨などを扱い、東京都千代田区神田小川町と埼玉県戸田市に商品センターを設け、全国で1,000店を超える書店を得意先としていた。
ピーク時の平成17年6月期には売上高486億6,721万円をあげていたが、バブル経済崩壊以降の出版業界全体の需要減少に加え、インターネット通販や電子媒体普及により得意先の中小書店への売上が落ち込み、扱い出版物は次第に減少した。このため、売上は徐々に低下し、平成27年6月期の売上高は171億2,152万円にまで落ち込んだ。赤字を散発し、10億円以上の繰越欠損を抱え、財務立て直しのため旧本社不動産(文京区)を売却していた。
しかし、売上減少に歯止めがかからず、従業員のリストラや新狭山センター閉鎖などによる再建を模索したものの奏効せず、自主廃業に向けた調整に入った。
(東京商工リサーチ調べ)