2015年7月16日
西村製本(株)(東京都千代田区神田小川町2-8、設立 平成2年9月、資本金3,450万円)は7月3日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。
同社は明治14年に印刷製本を目的に個人創業した老舗企業で、同社は平成2年に不動産事業と製本事業を分離させる形で設立された。大手出版社、印刷会社などからの製本業務を受注して事業規模を拡大、埼玉県蕨市に製本工場を設置し、ピーク時には売上高10億円以上をあげていた。
しかし、近年は電子書籍普及に伴う出版部数の減少など、出版不況のあおりを受け受注が伸び悩んでいた。平成22年以降、中小企業再生支援協議会の支援を受け、金融債務の返済猶予を行う一方で再建に取り組んでいたが、平成25年9月期は売上高約6億1,000万円にとどまり4期連続の赤字を計上していた。
業績悪化が続くなか事業の清算を決断、取引先などへの一般債務を支払ったうえで平成27年5月14日に株主総会で解散を決議し、今回の措置となった。
負債総額は、約6億4,600万円(平成25年9月期決算時点)だが、その後変動している可能性がある。
(東京商工リサーチ調べ)