2015年6月26日
(株)宇宙環境工学研究所(東京都港区東新橋2-11-7、設立平成10年2月、資本金1億1,800万円)は6月17日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
同社は、紙・インク等の研究開発を行うベンチャー企業として、情報用紙のリライタブル(多数回記録)システム研究やインク・紙等の印刷に関連した環境に優しい材料の研究開発手がけ、平成17年3月期は売上高2億6,707万円をあげていた。インクジェット用紙に微細セルロースとポリマーを表面塗布した製品は、高精密に印刷できる上、ボールペンや鉛筆で普通紙と同じ感覚で書き込めるもので、大手印刷業者からも発売された実績があり、このほかにも複写機用のベルトなどの開発実績があった。
しかし、もともと資産背景に乏しく、開発資金を借入金等に依存していたことから資金負担は重く、事業継続が厳しい状況に陥り数年前には実質的に事業を停止した。
負債総額は、債権者4名に対して約2億4,000万円。
(東京商工リサーチ調べ)