2014年2月27日
日東技研(株)(資本金3,000万円、静岡県焼津市大住491)と、関係会社の(有)日東清水(資本金300万円、同所)は、2月14日に静岡地裁より破産手続き開始決定を受けた。
日東技研(株)は1976年4月に設立された特殊印刷加工業者。設立当時はプラスチック部品の射出成型を主業としてきたが、雛具などへの特殊印刷を機に各種工業用部品への特殊印刷に扱いを広げ、家電製品や自動車部品などへのパッド印刷・シルクスクリーン印刷・ホットスタンプ加工・ロール転写などを行ってきた。また、2000年7月には複雑な三次元形状への鮮明な絵柄加飾を可能にするインモールド成型を手掛け、ピーク時の2006年5月期には年売上高約8億円を計上していた。
しかし、インモールド成型関連の設備投資や研究開発費を吸収できるほどの売上貢献がない中で、2006年5月にはテクニカルセンターを新設、海外企業との取引で多額の不良債権が発生したことから、借入金は年商を大きく上回り、資金的に厳しい状況が続いていた。その間、同業他社との競合もあって受注量は減少傾向を辿り、2012年5月期には年売上高約4億2,000万円まで落ち込み、5期連続で当期純損失を計上するなど財務面が弱体化する中で、金融機関に対してリスケジュールを要請するなどして凌いできたが、資金の繰り回しが限界に達し、2013年7月12日に事業継続を断念していた。
関係会社の(有)日東清水は、1991年11月に設立されたプラスチックの成形加工業者であったが、日東技研(株)に連鎖する形で今回の措置となった。
負債は2社合計で約11億円。
(帝国データバンク調べ)