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ミマキ
新しい広告手法提案 〜 4層プリントで「Day&Night Printing」

新IDカット機能で効率化

印刷ジャーナル 2017年9月15日号掲載

 (株)ミマキエンジニアリング(池田和明社長)は、UV硬化インクを搭載し、プリントとカットを1台で行えるインクジェットプリンタ「UCJV300-160」および「UCJV150-160」の販売を11月から開始する。

サイン&ディスプレイショウに展示されたUCJV300-160
 「UCJV300/150-160」は、仕事効率の向上、使いやすさと環境への配慮を追求したロールtoロールタイプのUVインクジェットプリンタ。看板市場にUVという新たな選択を提案するデバイスとして注目を集めている。
 「カラー」+「ブラック」+「ホワイト」+「カラー」の4層プリントが可能で、内照式照明を組み合わせることで、背面から光を当てた際にデザインが変わる「Day&Night Printing」を実現。昼と夜、表と裏でイメージを切り替えるなど、これまでの看板では表現が難しかった新しい広告手法を武器に付加価値の高い仕事が可能になる。

【バックライトOFF】昼間の看板イメージ【バックライトON】夜間の看板イメージ
 データ制作面では、RIPソフトウェア「RasterLink6Plus」のイラストレータプラグインツール「RasterLink Tools」によって、イラストレータの操作画面上で、4層プリントの仕上がりを確認でき、プリント前にPCのモニター上で内照式照明のON/OFF両方の状態を確認することができる。
 インクは、UV硬化インクを採用。プリント後の乾燥工程が不要で、すぐに後加工や施工を行えるため、製作時間を最大90%短縮し、生産性を高めるとともに、短納期の仕事にも対応可能になる。
 また、一般的なソルベントインク搭載プリンタに比べて濃度の高いプリントが可能。より鮮やかなプリント表現を実現する。
 さらに、UV硬化インクを採用することで塩ビ、ターポリンはもちろん、ソルベントインクやラテックスインクではプリントが難しい布や受理層が無い紙、PETフィルムといったメディアにもプリントが可能だ。
 新開発の「LUS-170」は、VOCがほとんど発生せず、オゾン発生の原因となる短波長の紫外線を照射しなくても硬化する環境対応のUVインク。イエローインクは、通常のイエローインクに含まれるニッケル化合物が入っていない環境に配慮したニッケルフリーインクとなっている。
 さらに世界で最も厳しい化学物質拡散の規格に基づき、学校や医療機関などにも適した製品であると保証される「GREENGUARD Gold認証」にも申請中。
 高機能で高性能なカット機能を搭載した。1台でラベルやステッカーなどの製作が可能である。
▽連続トンボ読み取り機能
▽オーバーカット/コーナーカット機能(切り残しを防ぎ、シャープなカットを実現)
▽中間トンボ機能(中間にトンボを付けることで長尺の画像を正確にカット)
▽ゼロマージントンボ機能(トンボ間の余白を無くしてメディアの無駄を削減)
 また、今回新たに「IDカット機能」を搭載。トンボとともにカット情報とメディアの回転情報を記録したIDを同時にプリント。プリントデータごとのカットデータを自動的に読み込んでカットする。少量多品種のデータの場合も、メディアセット向きの確認の手間を省き、オペレーターがデータごとにRIPソフトウェア上でカット指示を行う必要がなくなる。データの送付ミスなどによるメディアの無駄も削減する。